オフショア開発を失敗しないために
オフショア開発、という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
簡単に言うと、海外でエンジニアを雇ってコストを抑える開発方法です。
弊社は約8年前からオフショア開発をしています。もともとは日本ですべて制作していたのですが、腕のいい(性格もいい)システム屋さんはいつも忙しく、突然の依頼はとても難しかったからです。
コストに魅力を感じてオフショア開発を考えているけれども、そんなうまく行くだろうか、失敗しないだろうかと考えている企業の担当者様向けに本日は書いてみます。
日本の担当者(プロジェクトマネージャー、PM)を厳選する
制作は海外にするにしても、それを伝える日本の担当者が必要です。
実はその担当者が非常に重要です。できれば、その担当者がwebやアプリ、システムなど制作したいものの概要、制作方法がわかっている事が望ましいです。
日本と違って、オフショアの場合いわゆる「丸投げ」は危険です。出来上がってきたら全然期待するものでなかったとう場合があり得ます。
事細かに、できれば絵などを使って制作したいものを制作する人やブリッジSE(日本語から翻訳してエンジニアに内容を伝える人)に伝える必要があります。
弊社の経験ですと、企業様から来るエクセルの事細かな仕様書は一番ブリッジSEの人に不評でした。
全部わかりやすいように、書きなおさなければ伝わりませんでした。
国の感覚、言語の壁がありますので、伝わらなくて当たり前という覚悟は必要だと思います。
弊社は、オフショア開発を考えられている会社様のPMだけを担当する事も可能です。
お気軽にご相談ください。
制作したものを丁寧にチェックする事が必要
日本での開発でもいえる事ですが、海外の方に依頼するので、より丁寧に制作物のチェックが必要です。
依頼が誤解されていないか、よくよくチェックをしてください。
弊社が8年制作した中で、ノーチェックでクライアントに提示できる内容がでてきた事はほぼありませんでした。
意思疎通がスムーズでないうえに、丁寧さ、制作物の完成度は日本の丁寧な会社と同レベルは難しいものがあります。
本当に日本よりも安いか確認する
現在オフショア開発は、中国、ベトナム、ミャンマー、インド、フィリピン、インドネシアなど様々な国でされていますが、本当に日本で制作するよりも安くなるか見積をまず取られる事をお勧めします。
例えば同じ国でも、日本と同じくお値段は様々なので、海外だから安いという事はありません。
日本はここ20年給料があがらず、オフショアでよく使う国々は逆にとても発展している事が多いです。弊社も国の雇用費が年0.3%ぐらい上がっているので、オフショア費用を上げてほしい、と何度かオフショア先から言われてお値段を上げた事があります。
ブリッジSEという翻訳の人の費用がプラスでかかる事も多いので、人件費がエンジニアと2倍になり、実は日本の方が安い場合も多いです。
時差や、言語の壁を越えて開発するのなら、安さを求める企業様が多く、お値段は重要です。
現地を視察するよりまずやってみる
どんなに綺麗なオフィス、感じのいい人達でも仕事の相性はまた別物です。
開発会社の最小単位(案件ごとに受けてくれるか、ラボ形式でしたら1ヶ月からか)を聞いて、まずはやってみる事をお勧めします。
テストができる会社もありますので、どれぐらいの実力か小さな案件でお試しする事をお勧めします。
弊社の失敗例としては、ブリッジSEが実はあまり日本語ができず、その時ベトナムとしておりましたので英語もできず、弊社にベトナム語を話せる人もなく途方にくれた事があります。
会社によりますが、合わないエンジニア、ブリッジSEは変更が可能な事が多いです。理由を言って変更が可能か、変更したら求めるレベルになるのか厳しく見極めてください。
メリットもたくさんあります
このように、オフショア開発には気を付けるべき失敗しそうな点がたくさんありますが、それを乗り越えるとメリットも大きいです。
日本は少子化もあり、エンジニアの人口は足りていません。
オフショアで成功すると、一定のレベルのエンジニアを低コストで確保する事が可能です。
年間を通してかなりの額をエンジニアに支払っている会社さん、小規模であまりエンジニアにお金をかけれない会社さんなど一度トライされては如何でしょうか?
弊社はこれまでのオフショア開発の経験を生かして、そのような会社さんの手助けをできればと思っております。
悩まれている方は、ぜひお気軽にご相談ください。